2025年2月4日火曜日

通訳者たちの

通訳者の鳥飼玖美子さんが書いた

「通訳者たちの見た戦後史」を

読みました


1960年代のアメリカ史
アポロの月面着陸から沖縄返還まで
要所要所で 極めて難しい
英語と日本語の訳をこなす方々が
登場するのだけど

ホワイトハウスでケネディ大統領と対面した
國弘正雄という通訳者の話がとても印象に残った

ふっと彼を見て驚いたのは
「フケ」が霜のように落ちていたこと
髪は赤毛だから
白いフケはとても目立つ

それはちょうど キューバ危機の直後

國弘さんの脳裏には すぐに
苦悶するケネデイ大統領の姿が思い浮かんだ

ソ連と核戦争になるのか?
人類が滅ぶかもしれない
それが自分とソ連のフルシチョフとの
やり取りにかかってる

たった一人の人間の肩に
地球全体の運命がかかっているような
想像を絶する重圧感

悩んで 苦しくて どうしようもなくて
きっと頭をかきむしっていたんじゃないか・・・
この人の背負った重荷はこういうものなんだ

意外と身だしなみに無頓着だったとか
アイルランド系だから赤毛だったとか

目の前のそういう情報は一切関係なく
見えない場所での相手の様子を感じ取る

一流の通訳者ですから鋭いです

「リテラシー」と言う言葉があるけど
いくら情報を得たとしても 
その情報から真実を見出す力や
活用できる能力がないと意味が無いです

むしろ 情報過多の世の中で
このリテラシーの低い人だらけになったら
とんでもない世界になるような・・・💦

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