「どうしょうもない人たち」
この言葉から 思い出す
登場人物の面々
子どもでも 年寄りでも
感情たっぷりで大騒ぎ
とことん不幸だったり 贅沢だったり
素直すぎる人もいれば 冷酷過ぎる人間もいる
これがこの作家の特徴かもしれない
とにかく「過剰」な人達が出てくるのが
ドストエフスキーの特徴
「罪と罰」から始まって
「カラマーゾフの兄弟」まで
超が付く有名なドストエフスキー名作が並び
なるほど! と、面白く解説しています
ドストエフスキーは一度
死刑の宣告を受けたことがある
柱に縛られての銃殺刑
何十人もの死刑囚が並ばされ
淡々と機械的に執行されるから
列が進めば あと何人で自分の番が来て
あと何分で殺されるのか はっきりわかる
あと五分で自分の番だとわかったとき
その五分はかけがえのない財産に思えた
絶対に無駄に過ごしたくない五分間
まず二分は親しかった友人の事を思う
もう二分は今までの自分のことを考える
そして最後の一分は
この世の名残に この場所を
しっかりと見て胸に刻む
そう決心して とうとう最後の一分
見渡す景色のなかに教会の屋根が見えた
もし もし 死なないで済んだら
もし このまま生きていけたら
私は 決して それからの人生を
無駄に過ごしたりはしないのに!
と 固く誓ったとき
本当に 死刑取り消しの連絡が来たんです
そして 本当に
それから先の人生が始まった
そんな究極な体験をして
命の大切さも人生の価値も
十分に悟ったドストエフスキーが
どんな作家人生だったかと言うと
・・・結局 賭博が辞められなかった・・・
えーーっ どうして??
人間の固い決心なんて そんなものかも😟
このエピソードは ロシア文学を
勉強した初めの頃に知りました
この実体験をもとにした話は
「白痴」という作品に出てきます
究極の体験をした作家だから
普通の倍のエネルギーを注ぎ込んで
いくつも書いているうちに
何事も「過剰」な登場人物ばかりの
作品が出来上がったのかもしれません
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